食品添加物と安心な食品の選び方

食品の安全性について考えるサイトです






プレハーベストで使用される農薬・グリホサートの危険性


私たち日本人の普段の主食といえば白いご飯かと思いますが、
朝食などにはご飯に味噌汁より、パンにコーヒーなどを選択している人も多いでしょうか。

ここでは日本国内に流通しているパンの原料である小麦粉の現状を考えてみます。

現在、日本で消費されている小麦粉の大部分が外国産小麦から製粉されており、大雑把には
アメリカ産が5割、カナダ産が3割の様ですから、ほとんどがアメリカ・カナダ産です。

これにオーストラリア産が加わり、大部分が外国産の小麦から作られています。

そして日本国内で生産されているパンは、9割が外国産の小麦から製造されていると言われます。

この外国産小麦から製粉した小麦粉に、発がん性物質のリスク有り(国際がん研究機関の公表)
とされる、グリホサートと呼ばれる成分がかなりの割合で検出され、小麦粉の危険性が
注視されています。




外国産小麦からのグリホサート検出は、農林水産省の調査でも9割を超える結果が出ています。

なぜこれほどの高率で残留農薬が検出されるかと言うと、外国では小麦の収穫の前に、
プレハーベストと言って収穫前に除草剤を散布するからです。この除草剤散布により、
小麦を乾燥・ある程度枯らす事により、収穫がしやすく、収量も安定するためです。

収穫直前に散布するので、抜けきらず、残留しているのでしょう。

国内製造のパンから検出された数値は0.03ppmから0.23ppmとされ、この数値は
食品衛生法上は問題無し、安全であるとされる数値です。

数値を示されても一般的にはあまりピンと来ませんが、グリホサートを微々たる量ながらも、
ラットを使った動物実験に使用すると、孫やひ孫世代のラットに腫瘍や生殖器不全などの
障害が見られた結果が出ています。

潜伏期間があるかもしれず、人体にも後の世代になって障害が発露する可能性も否定できません。

安全性の数値が設定されているとはいえ、世界的な潮流としては、各国ともグリホサートを
禁止する方向に向かっている様です。 

ところが日本は2017年に厚生労働省がグリホサートの残留基準規制を大幅に変え、
小麦に関してはそれまでの5ppmから一気に30ppmへと緩和されました。

禁止に至るどころか緩和までされてしまい、日本国内で流通している小麦粉は元をたどれば
外国産が多いため、この様にグリホサートを含む危険性を抱えています。

ポストハーベストで農薬を食品添加物認定に変更


前述のプレハーベスト問題のほか、ポストハーベスト問題があります。

ポストハーベストとは、収穫後の農産物に散布する農薬のことです。

日本ではこれが食品衛生法において食品添加物として認定される事になりました。

日本では、収穫後の農産物に農薬を散布する行為は禁止されていますので、外国で
収穫された農産物が、カビ防止・虫食い防止のため収穫後に農薬を散布された場合、
それらの農産物は基本的には日本に輸入できない農産物になります。

しかし、輸入自由化問題などでアメリカ始め諸外国の要請を受けた日本は、それら
禁止されている農産物の輸入を受け入れるため、止むを得ず、農薬と認識されている
成分を、食品添加物と認定する様になったのです。

こうする事で、輸入できなかった収穫後に農薬の散布された外国産の農産物を
日本国内に輸入することができる、、、、、。

農薬を食品添加物認定に、、、、、全く別物だろう、一般的にはすぐにそんなイメージ
が思い浮かぶと思いますが、ともかくポストハーベストは食品添加物として認識される
様になりました。

ポストハーベストは洗浄しても残留性が高く、3~7割しか除去できないとも言われます。

外国産の柑橘類のカビ防止のためにも使われており、小麦には防虫剤が使用されている様です。


「国内製造」成分表記のまぎらわしさ


表題にしているパン原料の小麦粉の危険性ですが、紛らわしさも取り上げておきます。

日本のパンや麺類に小麦粉(国内製造)と表記されているのをよく目にすると思います。

国内製造ということは国産か?と考えそうですが、これは、外国産小麦を輸入し、国内で
製粉し「小麦粉」にしているため、表記が「国内製造」となっているのです。

原料の小麦自体は外国産がほとんどです。(アメリカ、カナダ、オーストラリアなど)
よって、冒頭に述べました様に、国内で製造されたパンはほとんどが外国産の小麦から
製造されているのが現状と言えるでしょう。

そして、国内で生産されている小麦もありますが、日本ではグリホサートを含んだ除草剤は
禁止されていないため、それが使用されていた場合は国産小麦であってもグリホサート 成分が
検出される可能性はもちろんあります。

国産の大豆からグリホサート成分が検出された事例も出ています。

完全有機栽培でない限り、検出される可能性があるのです。

しかし、日本国内の小麦の生産は、外国の様にプレハーベスト散布を行う手法は
取られていない様なので、国産小麦からグリホサート 成分が検出される可能性は
低いといえます。

ともかく、日本の国内で使用されている小麦粉の元は外国産の小麦がほとんどなので、
危険性が指摘される理由はそこ(プレ・ポストハーベストによる残留農薬)にあり、
表記もまぎらわしい。

「国内製造」表記の経緯については前述しましたが、「国産」表記にも注意が必要です。

例えば、北海道産の小麦を100%使用した場合は「小麦粉(北海道産)」などと表記され、
外国産と混ぜ合わせて利用している場合は、使用量の多い順に「アメリカ産、カナダ産、国産」
などの表記になり、3カ国以上が混合されている場合は、3カ国目以降は「その他」との
省略表記が認められています。

また、仕入れ国の変更が多い場合や、原料の調達地変更がある場合、製造メーカーの過去の
小麦粉の使用実績から、国産小麦粉の使用が一番多かった場合、「国産」との表記も認められ
ているため、「国産」との表記がありながらも外国産との混合、極端な場合、国産小麦ゼロなが
ら「国産」との表記が示されている場合もある様です。「安部司氏の本(安心な食品の選び方)より」

この場合、購入者は正確に国産か外国産か見極めがつきません。
表記・表示はかなり曖昧というか、勘違いしやすい状態であるとも言えるでしょう。

購入者も添加物成分表示に注意を


国内に流通している小麦粉の実態について考えてきました。

大部分が外国産の小麦から製粉されていること、そのため、小麦粉には危険な成分の
残留農薬グリホサートが含まれているケースが見られること、世界が禁止の方向へ
動く中、日本は基準値を大幅に緩和させた事などを、消費者は注視しておくべきでしょう。

輸入自由化などで外国産の農産物を輸入するのは良い、しかしその為に人体への悪影響を
見過ごす様では結局後に大きな反作用をもたらすことでしょう。私たち購入者も添加物や
危険な成分にそれなりに知識を持ち、危ない食品を避けねばなりません。





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